気ままな独り言 (2)

思いつくままに、気ままに書き留めるブログ by 団塊世代シニア  http://blog.goo.ne.jp/shikohra から引越して来ました(2015年5月)

イタリア直行便の就航はいつになるかな?

昨年アリタリア航空が倒産して、秋になってITA(確かItalia Transport Airwaysだったかな)が発足、今年の春から日本との直行便を始める予定だったように記憶しています。当初4月の就航開始予定が6月に遅れたとしばらく前に聞いていたので、さてどうなったかITAのweb siteを覗いてみました。

ITA大

東京とローマ往復で検索してみたのですが、6月、7月はフライトなし。8月で検索するとありました。いつの間にか2ヶ月遅れになっていたようです。割高(エコノミーで約1500ユーロ)でしたが、あることはありました。但し、水曜と金曜の週2便らしい。でも、本当かな?これまでに何度も就航予定を変更してきた履歴があるし(コロナ禍の影響も勿論あるでしょうが)、東京発着でありながら日本語のウェブサイトなし(伊、英、仏、独)、大丈夫かな。実際に就航を確認してからでないと何とも言えないですね。

コロナ禍だけでなく、ウクライナ侵攻もありで、まだまだ安心して旅する気分ではありませんが、いつかまたイタリアへ行くとしたら、やはりイタリアの航空会社が好ましいので(機内に一歩踏み入れたらイタリアの雰囲気が好き)、これからも時折はこのITA航空をフォローしようと思います。それとも、この航空会社は私の”イタリア愛”から外した方がいいのかも・・・(笑)

徳島の旅〜後編

前回報告した大塚美術館を見学した翌日、鳴門海峡を観光しました。お目当ては有名な渦潮。地元鳴門市うずしお観光協会のボランティア・ガイドの方の案内で凡そ2時間の散策でした。

1_展望台

先ずは大鳴門橋と淡路島を望む展望台で全体を眺望、次いで大鳴門橋記念館で架橋までの歴史、架橋技術などの紹介と、ここまでは順調。ところが、お目当ての渦潮を見るには橋(車道)の下に設けられた”渦の道”を歩かなければならないのだとか、その”渦の道”とは何と海上45mの高さにある道幅 1mほどの遊歩道で、全長(片道)は何と450mもある(涙)!

2_渦潮の道1

勿論、この写真のように金網やガラスでしっかりとガードされてはいるのですが、高所恐怖症の身には何ともゾクゾクするコースでした。頑張って450mを歩いた先の終点では、ガラス越しに渦潮を覗き見ることが出来るようになっていました。これでも恐々でしたが(苦笑)

IMG_8825

いやいや、怖い思いをしましたが(戻りは修学旅行の中学生の団体に紛れ込んだので視界が狭まり、往きよりは楽でした)、それでも鳴門の渦潮を見ることが出来たことは大きな成果というか、満足の出来る体験でした。

今回の旅では、更に”おまけ”がありました。渦潮見学に出かける前のことですが、一泊したホテルの部屋で朝目覚めてカーテンを開けてみたら:

4_日の出1

水平線に顔を出し始めた朱色の点は朝陽ではなかろうか。と、しばらくすると、はっきりと太陽が昇るのが見えました。紀伊水道に面した部屋が東向きだったおかげでした。

5_日の出2

正にご来光、こんなにくっきりと見たのは初めてのこと。水平線に陽が沈む様子はこれまでに何度か見る機会がありましたが、日の出を生に目にするのは初めてで、少しばかりですが感動しました。

とまあ、こんな次第で充実した一泊二日の旅を楽しむことが出来ました。このままコロナ禍が収まり、来年にはイタリアへ行けるようになるといいのですが・・・(???)

ユニークな美術館を訪れました

世界の名画を陶板に複製したものとして有名な(知る人ぞ知るかな?)四国、徳島県にある大塚美術館を訪れました。壁画を含めてオリジナルと同寸に複製した陶板の絵画作品が1000点以上、現地に赴かずとも、日本にいて世界の名画を本物のように鑑賞できる美術館があるということは前から知っていました。実際に行動を起こしたきっかけは、イタリア語美術のクラスでパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂にあるマザッチョの壁画が話題になった時に、現地で実物を観たクラスメートが「大塚美術館でも観たが、同じ位に素晴らしい」との一言、それに背中を押されて徳島県鳴門市にある大塚美術館を先日訪ねました。

0_大塚美術館

現地に着いてみて驚いたのは、建物の外観が見えない美術館ということ。山の中をくり抜いて作った5階建ての、建物と言うよりも構造物と呼んだ方が良さそうなもの。何もかもが圧倒的なのですが、私が特に感動したのが2点、その一つは、絵画作品だけでなく環境ごと再現したということ:

1_scrov

ミケランジェロの天井絵で有名なローマのシスティーナ礼拝堂や、パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂(上の写真)が、そっくりそのままの実物大で再現されているのです。一つ一つの壁画も、印刷物やインターネットで見るとおりに、多分、こんな配色だろうな思える程の鮮やかさで再現されている!

2_1scro 2_2scro

現地では予約入替え制だそうですが、ここでは時間制限なく好きなだけ見ていられる。このスクロヴェーニ礼拝堂はシスティーナ礼拝堂ほどには有名でないためでしょうが、見学者も少なく、マザッチョが描いたイエス・キリストの生涯を一つずつ順番にゆっくり鑑賞することが出来ました。一瞬、イタリアにいるような錯覚にも(笑)運搬出来ない壁画を再現することだけでも驚きですが、さらに礼拝堂そのものを再現するとは、感激ものです。

もう一つの感動は、現実にはありえない二つの作品を並べて鑑賞出来ること。レオナルド・ダ・ヴィンチの部屋が、そんな”奇跡”を実現してくれていました。

3_cena

ミラノにある「最後の晩餐」の壁画ですが、20世紀後半に行われた大規模な修復作業の前と後 ( before & after ) の双方が壁の両側に展示されているのです。しかも現地では高い位置にあるのですが、ここでは見易いよう低い位置にあるので、じっくりと見比べるという、あり得ない貴重な体験が出来ました。

4_madonna

もう一つが「岩窟の聖母」、レオナルドが2点描いた理由は謎なのですが、1点ずつパリのルーブルとロンドンの国立美術館が所蔵しています。その2点が並べてあるではないですか!イタリア語美術講座でも話題になった作品ですが、目の前で並べて見ることが出来るなんて!間近に見ると登場人物の表情を始め、細部にまで色々な違いがあるのが分かり面白い。さて、自分はどちらが好きかなとじっくり鑑賞しましたが、どちらとも言えず、どちらも素晴らしい。当然ですね(笑)

5_1j受胎告知 5_2受胎告知

展示は古代ギリシャ・ローマから近代まで時代別に展示されていますが、その中でも私が特に深い関心を持って鑑賞したのがイタリア・ルネッサンス期。作品が非常に多いので作者やテーマ別に展示してあるのですが、特に興味深かったのが受胎告知のテーマ。あんなにも沢山の作品を一堂に介して鑑賞出来るのは嬉しいことです。板絵、キャンバス絵だけでなく、フラ・アンジェリコの壁画までたっぷりと楽しみました。

見学ガイドに陶板名画が実現するまでの工程があります:①原画の所有者からの許諾取得、②現地での原画撮影、③色の分解、④転写紙に印刷、⑤陶板に転写、⑥焼き付け(1000~1300度)、⑦レタッチ、⑧再度の焼成、⑨専門家による鑑定・検品というステップだそうですが、それにしても凄い、驚きの技術と熱意は感動ものです。名画の複製ではなく、写真を陶板に焼き付けるという特別な技術による再生は、私のような素人には1メートルも離れたら本物としか思えないものばかりでした。行って良かった美術館、遠方なのだけが残念ですが。

Addio Alitalia! さらば、アリタリア航空!

これまでに何度も経営危機に陥ったアリタリア航空ですが、今度こそ本当に(!)なくなるようです。

先週、SNSにアリタリアからこんな通知が出て、ビックリ。

1_Alitalia_SNS

以前から決まっていたようですが、私にとっては突然・初耳で驚きました。法的には倒産なのか、解散なのか、わかりませんが、消滅することは確かのようです。それにしても、何とそっけないこと、アリタリアのサービスのよう。なるほど、最後まで倒産するに相応しい(?)会社だったようです(苦笑)。とは言え、イタリアへの旅では何度も利用したエアラインなので一抹の寂しさはあります。サービス、客室、乗務員等々、他人に勧めようとは思いませんでしたが、それでも、一歩、機内に入ればイタリアを感じることが出来たので、それなりの満足感もありましたから。

10月にアリタリアの運航が終わった後がどうなるのか、アリタリアの通知には何も記述がないので、インターネットで調べて見ました。英語の業界ニュースでこれを見つけました:

2_ITA_Alitalia

7月にこんな発表があったようです。アリタリアの路線等を引き継ぐのは Italia Trasporto Aereo (ITA)という航空会社、100%国営(Italian Ministry of Economy and Finance 経済・財務省の管轄)で、既に昨年11月に設立されていたようです。先週にはITAが10月15日以降のチケット販売を開始することが報じられていました。

3_ITAon1015

逆に言えば、アリタリアのフライトは10月14日で終了するようです。あの機体に乗ることはもうない、思い出となってしまうのですね、涙一雫かな?

4_alitalia aircraft

業界ニュースによると、新会社はカストマー・センターやインフラに外部リソース(CovisianやAmazonなど)を活用するとか。硬直したアリタリアのスタッフを引き継ぐのではなく、もっと効率的な運営を目指しているようで、先ずは歓迎。アリタリアについての不満はイタリア人からも散々聞かされてきましたから、彼らは却って今回の変更を喜んでいるのではないかと想像しています。

5_ITAwebsite

これが新会社 ITA のウェブサイト。まだ暫定的なものだそうなので、運行を始めるまでにはより良いものが、日本語版としても用意されることを期待しています。現在はイタリア語と英語のみ。このウェブサイトでの会社紹介によると、目指すは”効率的efficient且つ革新的innovative”なエアラインだと。そのための戦略の二本柱がサステナビリティとデジタル化だと、即ちSDGsとDXだとは、時代を読んでいますね。その戦略が実行され実現されることを切に願います。

アリタリア航空の退場は寂しい面もありますが、これを機に、ITAが利用者に評価されるエアラインになってくれるといいですね。コロナ禍が収まれば、次は羽田からITAでイタリアへ、かな。

初めてオンラインツアーを体験

先日、最近話題のオンラインツアーに初めて参加しました。コロナ禍で国内外を含めて旅行が制限されている中で始まったインターネットを利用したオンラインツアー、私もそろそろ試してみたくなり、選んだのが、1時間で巡る「メディチ家ゆかりのフィレンツェ」の旅です。

1_onlineツアー

どうせ試してみるのならイタリアにしたかったので、ネットで検索して選びました。主催者の三木ツーリストは、昔、ヨーロッパ出張の際、現地移動のフライトがキャンセルになった折に親切にしてもらったという好印象があるのと、10ユーロというお手軽料金、そして大好きなフィレンツェということで選びました。

申し込むと指定URLが記載されたメールが届き、そのURLから現地ツアーサイトに入るもの。この手順もツールのZOOMも、イタリア語のオンライン授業と同じなので気楽でした。

2_Medici

定刻になると主催者の紹介で講師が登場、フィレンツェ在住のガイドの方(女性)でした。簡単な挨拶があって本日の内容、メディチ家にゆかりのある3つの建物を、メディチ家が住んだ年代順に紹介してくれるとのこと。説明はパワーポイントのスライドを使い、参加者は全員ミュートで画像もなし、このような画面が一方的に進行するものでした。内容的に多くは既に知っていることでしたが、角度を替えての見方など新たな発見もあり、それなりに楽しみました。

3_Pitti

講師の説明は50分で終わり、残り10分が質疑応答、質問が少なかったので講師が追加の説明をして、最後に主催者(ローマのオフィスから参加)が締めて予定どおり1時間で終了しました。

初めての体験を終えての感想ですが、講師の知識とスキルは問題なし。1時間で10ユーロという時間と料金は妥当と思える。ただ、内容としては、スライドを使ってのセミナー形式は”オンラインツアー”というよりは旅をテーマにした”オンラインツアー講座”と呼んだ方が正確かな。

このセミナーの後、ネットで色々と調べてみると、今回のようなセミナータイプと、現地からの中継映像による現場型の2種類があること、更に現場型にも、生中継リアルタイム型と、録画したものの再生型に分かれることを知りました。また旅行代理店主催の有料タイプばかりでなく、現地ガイド主体の無料のものもあり、Youtubeで無料でいつでも見ることが可能なものもあり、早速に試してみました。

4_Pantheon

5_聖天使城

これはYoutubeで公開されているローマ公認ガイドによるシリーズもので、15分程度の短いものから1時間半に及ぶ長いものまであるのですが、Youtubeなので、自分の都合のいい時間だけ楽しめることが有難い。私が考えていたオンラインツアーのイメージどおりのもの、これなら現地で日本語ガイドに案内してもらえる感じがして、オンラインツアーらしく納得がいきます。

この他にもインターネット上には無料でヴァーチャル観光を楽しめるものが多数あることを発見したので、これからしばらくは時間を取られそう。こういったVR型観光とセミナー講座タイプと、それぞれの良さを上手く組み合わせれば、コロナ禍を過ぎても在宅で結構楽しめそうです。良い時代ですね!

ギャラリー
  • イタリア語講座 新学期が始まりました
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  • 『成瀬は信じた道をいく』(宮島未奈著)
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  • 『ミケランジェロの焔』(C. D’Orazzio著 / 上野真弓訳)
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